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海水:海水の放射能は何のために測る?

環境放射能測定の一環として、各地の海水の放射能を測定しています。
代表的な核種と測定の目的は次の通りです。

コバルト60

原子炉内で生成される代表的な核種です。半減期が約5.3年でベータ線を放出して壊変し、その際に異なるエネルギーを持った2本のガンマ線を放出します。現在環境中にはほとんど存在しません。原子力発電所などからの漏洩事故の検出に有効な核種です。

ストロンチウム90

ウランなどの核分裂によって生成する半減期約28.8年の放射性核種です。化学的性質がカルシウムに良く似ているので、体内に取り込まれると骨に集まる傾向があります。比較的寿命(半減期)が長いので、1950-1970年代に盛んに行われた大気圏内核実験でばら撒かれたものが今も残っています。環境のモニターとして測定しています。

セシウム137

ウランなどの核分裂によって生成する半減期約30年の放射性核種です。化学的性質がカリウムに良く似ているので、体内に取り込まれると血液や筋肉など全身に分布します。比較的寿命(半減期)が長いので、1950-1970年代に盛んに行われた大気圏内核実験により大気中に放出されたものが今も残っています。また、平成23年3月に起こった東京電力福島第一原子力発電所事故でも放出されました。環境のモニターとして測定しています。

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