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海水:ガンマ線核種(コバルト60、セシウム137)の分析

海水の前処理 ステップ 1(セシウムの分離)

一般に海水の前処理法は、目的核種を沈殿分離させる方法をとります。
まず、セシウムを分離します。塩酸を加えて酸性にした試料20~30リットルをビーカー数個に入れ、リンモリブデン酸アンモニウム粉末を加えて攪拌します。セシウム(Cs)が選択的にリンモリブデン酸塩に吸着されて沈殿します。モリブデン酸塩は分離型フィルターで吸引ろ過し放射能測定容器に入れます。
上澄み液は別の容器に取り、ステップ2の操作に移ります。

ステップ1

リンモリブデン酸アンモニウム粉末を加えて攪拌

海水の前処理 ステップ 2(二酸化マンガン吸着捕集法)

ステップ1の上澄み液からマンガン、鉄、コバルト、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、ルテニウム、セリウムの放射性核種を捕集する方法です。
ステップ1の上澄み液にアンモニア水を加え、弱アルカリ性に調整します。これに二酸化マンガン粉末を加え、攪拌します。目的の核種が二酸化マンガンに吸着捕集されて沈殿しますので、上澄み液は廃棄し、二酸化マンガンを分離型フィルターで吸引ろ過し放射能測定容器に入れます。

ステップ2

二酸化マンガン粉末を加えて攪拌

海水の前処理 ステップ 3(試料の乾燥)

ステップ1とステップ2の試料は、乾燥して放射能測定試料とします。

ステップ3

次:ガンマ線のスペクトル分析による放射能測定