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4.不安定な原子核について例をあげて説明します

水素を例に説明します。

水素の原子核は3種類あります。(図6-1、図6-2、図6-3)

図6-1水素 図6-1

普通の水素で、原子核には陽子が1個だけあります。

図6-2重水素 図6-2

重水素(Dで表すこともあります)で、原子核には陽子が1個、中性子が1個あります。

図6-3三重水素 図6-3

三重水素(トリチウムともいい、Tで表すこともあります)で、原子核には陽子が1個、中性子が2個あります。原子核は不安定です。

このうち、普通の水素と重水素の原子核は安定ですが、三重水素の原子核は不安定です。

天然に存在する割合(存在比)として、普通の水素(陽子がひとつだけ)が大部分(99.985%)を占めています。
重水素は0.015%とわずかに存在しますが、三重水素の存在はさらにごく微量です。

もうひとつ、炭素を例に説明します。

炭素には中性子が5から8個のそれぞれ異なる原子核が存在します。
中性子の数が6と7のときは、安定な原子核になります。 (表1)

表1 炭素について
 陽子の数中性子の数安定/不安定存在比
炭素11不安定
炭素12安定98.9%
炭素13安定1.1%
炭素14不安定

(注)“-”は存在比としてごくわずかであることを示します。

次:5.不安定な原子核は、放射線を出します

関連情報

補足説明:(1)陽子と中性子